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2015年9月 2日 (水)

「留学を終えて帰国報告」

7月30日卓話要旨
元ロータリー財団奨学生  小田川 肇氏
(新 健一会員紹介)
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    私は、2014~15年度の国際ロータリー第2580地区のロータリー財団グローバル補助金奨学生として、昨年7月から今年6月までアメリカに留学しました。留学先は、マサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大学のケネディスクールという大学院です。
受け入れ先はケンブリッジロータリークラブで、こちらも毎週木曜日に例会をしています。女性会員も半分近くいます。お預かりしたバナーを早速交換して大変喜ばれました。一緒にお預かりした手ぬぐいやオリンピック関係のピンバッヂなども配って、喜ばれました。ホストカウンセラーを務めてくださったのはウエサカ・ナオミさんで、大変お世話になりました。
ハーバード大学は1つの学部と12の大学院からなります。その中でケネディスクールは一番新しい大学院で、1936年に公共政策大学院として設立されました。63年にケネディ大統領が暗殺され、彼の功績をたたえて、66年にケネディスクールと改名されました。実践的な幅広い分野の政策を研究、教育しており、公共の仕事に貢献できる人材を育成しています。私が在籍したプログラムはミッドキャリア修士課程でした。受講者の平均年齢は高めで、多彩なキャリアと経験を積んでいる人が中心である点が特徴です。
ロータリー財団のグローバル補助金は、ロータリーの六つの重点分野のうち、いずれか一つを勉強することが目的となっています。私は「平和と紛争予防/解決」というテーマで行ったので、それに沿った授業を履修し、安全保障や核不拡散に重点を置いて学びました。「武力行使の政治と倫理」という授業は、宗教者の視点から倫理的に考えるという、アメリカでは珍しい授業だったと思います。歴史学部の授業では、日本への原爆投下を考えるものがありました。主に学部生対象の授業だったのですが、非常に勉強になりました。マサチューセッツ工科大学(MIT)など、近くの学校の授業も履修しました。
他の都市にも足を延ばし、ニューヨークの国連本部も訪問しました。5年に1度の核不拡散条約再検討会議が開かれていたからです。国連の日本人職員にも話を聞き、今の状況や問題を非常に分かりやすく教えてもらいました。国連本部の前に、武器が使われない平和な世界を目指す願いを込めた像があるのを見て、自分の留学の目的について思いを新たにしました。
ワシントンにも行きました。スミソニアン航空宇宙博物館の別館に、広島に爆弾を投下したエノラ・ゲイが展示されています。1995年の特別展のとき、日本の原爆被害をどのように描くかで非常に大きな論争になりました。そのときは結局、飛行機だけを展示して、原爆を落とされた側の被害はあまり触れないものになりましたが、その後の常設展示も同じで、歴史的な事実を簡単に紹介しただけです。この辺も日本としてもっと発信していくことが大事だと考えさせられました。
また、留学関連サイトの「英語圏.com」のインタビューを受けました。インタビュー記事が掲載されていますので、もしよろしければご覧になってください。
今回、妻と娘も一緒に行きました。娘は現地の小学校に通い、短い期間ではありましたが、英語を少しは習得できて、いいきっかけになったと思っています。
留学で得たものは、専門分野についての知識と、分析のスキルです。また日本を外から見て、いいところにもあらためて気づくことができました。いろいろな国の同級生の考え方に触れて、視野を広げることができたと思っています。67カ国、217人という世界中に広がる人脈ができたのも貴重です。
それから責任感です。ケネディスクールの校舎には“Ask what you can do.”と書かれた垂れ幕があちこちに掲げられています。これはケネディ大統領の言葉で、国があなたに何をしてくれるかではなくて、あなたが国のために何ができるかを考えなさいという言葉です。ロータリー財団から奨学金を頂いて、ケネディスクールで勉強するという貴重な機会を頂いたことで、それを生かして国や世界に貢献することに対する責任を感じるようになりました。
最後に、私以外の日本人の同級生は、役所や企業からの派遣でした。私費で留学したのは私1人で、そういう意味でもこのロータリー財団の奨学金なしでは実現し得ませんでした。東京神田ロータリークラブの皆さんには、ご支援いただき、本当に感謝しています。

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