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2017年5月17日 (水)

「変遷するロータリーに対応する」

4月6日卓話要旨
パストガバナー  多田 宏 会員

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   私はパストガバナーとして、多いときは週3回、2580地区や他地区でお話ししているのですが、国際ロータリー(RI)が変わってきているという不安を皆さまが持っておられることを薄々感じています。また私は、3年に1度開かれる規定審議会に昨年4月出席したのですが、2580地区のメンバーが語ることが少なくなったような気がします。
 1970代後半から起きた女性会員の入会許可問題のときは、世界中のロータリアンと同調して、地区をこぞって反対したものです。ロータリークラブはメンズクラブとして発足したもので、女性版としてはゾンタクラブがあるからです。訴訟は米連邦最高裁まで行きましたが、RIは敗訴しました。合衆国憲法がジェンダーによる差別を禁止していたからです。
ロータリークラブ(RC)は有志が集まった結社で、自分たちの意思でやっていると反論したようですが、ロータリアンが国際連合設立にかなり関与しており、ユネスコもロータリアンが主力になって作り上げた以上、RIとしてその判決を受け入れざるを得ませんでした。
ただ、RIの方針として、RIはRCの連合組織体なので、各クラブがそれぞれ判断してほしいとのことだったので、神田RCは従来通りメンズクラブとして継続することにしました。
 しかし、その後、国際貢献の資金集めのために女性会員の入会奨励運動が起こり、ゾンタクラブからの引き抜きも始まりました。私はこのような風潮には反対です。そんな中、RIがポール・ハリスやシェルドンの提唱した理念から離れてきていると考える人が離脱していきました。最も離脱が激しかったのが米国で、北米のロータリアンは現在30万人前後に減少しています。ヨーロッパは比較的沈黙を守りつつ、従来通りのロータリー活動を続けています。日本は、かつて13万人ほどいたメンバーが約8万9000人までに減っています。一方、韓国、台湾、インドなどの会員が増加しているので、120万人というロータリアンの数は、ここ20年変わっていません。
 時代の変遷とともにRIが生き延びていくために、各地域の要望を取り入れるようになっています。私は去年の規定審議会で、時間外にいろいろな人と話をしましたが、イギリスやメキシコは1地区では議案を出さず、国でまとめて出すようにしているそうです。そうしないと、全世界534地区の代表の中で自分たちの意見が通らないからです。ですから、日本も国で議案をまとめるべきだと思います。
 RCの本質は、親睦です。クラブ奉仕委員会がベースになってクラブがまとまり、活性化しないと、ロータリーの意味がありません。そこから派生して奉仕が出てきます。その奉仕も、自分の職業を通した職業奉仕が第一であるべきです。ちなみに、英語の「サービス」と日本語の「奉仕」は意味が一致しない部分があります。しかし、最終目標は世界平和なので、自分のできる奉仕をそれぞれ実行していただきたいと思います。
 RIは、ロータリーのコアバリュース(基本的価値観)として、奉仕、親睦、多様性(ダイバーシティ)、高潔性、リーダーシップの五つを挙げ、これをベースにして奉仕があるとしています。ですから、RIは決してわれわれに命令したり指図したりする組織ではなく、ロータリアンは基本的にイーブンなのです。ただ、組織運営をする上でいろいろな役目が要るだろうということで、会長やガバナーなどのまとめ役を設けています。ですから、ロータリアンになって仰せつかった役職は、多忙などを理由にノーと言えないことになっています。
 また、ロータリアンの親睦や奉仕はI serveであり、We serveではありません。We serveでやろうと離脱していったのが、1917年にライオンズクラブをつくった人たちです。それに対して、個人中心主義を前面に打ち出しているのがロータリーです。
 来週の研修会では「クラブ独自の考え方の構築」というテーマでご議論いただくことになっていますが、結論を言うとポール・ハリスの唱えたロータリー活動をすればいいのです。毎週の例会の繰り返しで知己が得られ、クラブ会員たちが親しくなることから始まるということです。RIは例会を週2回以上開いてくれと言っていますが、文言は命令調ではなく、推奨する形です。神田RCは50年以上の歴史を持つクラブなので、従来通りの神田RCで行くべきだと私は思います。

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2017年5月 2日 (火)

「なぜトランプ氏はアメリカ大統領に選ばれたのか―私の独断と偏見による仮説―」

3月23日卓話要旨
清水 宣夫会員((株)システムコミュニケーションズ相談役)
(川手 正一郎会員紹介)
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   アメリカは軍需産業以外に生産経済がない国で、全ての経済を海外に依存しています。ドルをたくさん刷ってばらまき、都合が悪くなるとニクソンショックでドルの金兌換を停止し、プラザ合意でドル切り下げを実施して現在まで生き延びてきました。
 さらに、石油ショックはアメリカの主導により原油価格を暴騰させたために起きたものです。同時に、石油を米ドル以外で売ってはならないとサウジアラビアに約束させ、OPEC(石油輸出国機構)が同調したことで、アメリカがいくらドルを刷ってもインフレーションにならないペトロダラー体制ができました。しかし、イラクのフセイン大統領が反抗して「ドルでは売らない」と言ったので、アメリカはイラクと北朝鮮、イランを悪の枢軸国と呼んで、戦争を起こしたのです。
 アメリカには2000兆円の借金がありますが、日本と異なり国家が他国に払えるお金は一銭もないので、「世界一の破産国家」だということで、何かが起これば円高になります。  その上、中国の台頭でIMF(国際通貨基金)はSDR(特別引出権)構成通貨として、2025年に人民元を正式採用することにしました。アメリカの国益であるドル体制を守り、国難を回避するためには、過去との決別が必要であり、しがらみのないトランプ大統領は最良の役者なのです。
 アメリカの国家は4層構造です。第2層に大統領を含む政治家がいて、最上層にCFR(外交問題評議会)という奥の院があります。CFRはメンバーや人数が秘密で、もともとイギリスの王立研究所から分離して出来たものです。Brexit(イギリスのEU離脱)は英米の緊密な連絡の下に行われたといわれています。CFRとはアメリカの政策決定を支援している総本山であり、誰が大統領を務めるかも決めているといわれています。
 また、ロイター通信を作ったのがロスチャイルド財閥であることから分かるとおり、通信社は誰かの意向によって動くものです。通信社と新聞は公明正大でなければならないと言っているのは世界で日本だけです。一方、TwitterやFacebookなどのSNSはものすごい勢いで情報を拡散させますが、CIA(米中央情報局)はそれを全てチェックする技術を開発しています。
 アメリカの景気が良いというのは嘘で、本当はとても悪いのです。景気が良く見えるのは、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融緩和したことにより、大量に株が買われているからです。米企業のCEOは全て雇われですが、辞めるときに100億円以上の退職金を貰います。入社時に100万株のストックオプションを貰い、任期中に株価を上げて退職するからです。即ち、FRBの金融緩和は自社株買いの資金になっているのです。
 また、アメリカの失業率が下がっているのも嘘です。本当の失業率は11%以上になります。4.5%になるのは、失業保険の切れた人が全て失業者ではなくなるからです。自動車が売れているのも大嘘で、販売店の在庫は3カ月を超えています。さらに、買えない人に対してサブプライムローンまがいのローンを付けています。ですから、来年には自動車ローンが破産すると思います。
 また、アメリカの一流大学の授業料は年間500万~1000万円なので、いい企業へ就職しないとローンを返せません。これが5兆~7兆円あって、来年にはパンクするといわれています。さらに、アメリカのショッピングセンターでは大規模な人員整理が起きています。中間所得層の給料がこの20年上がっていないからです。景気が良く見えるのはアメリカの国富の9割を5%の人口で占めているからで、残りの95%は貧しいのです。アメリカのトップはそれを知っているから、乾坤一擲をするためにトランプという傀儡を立てたのです。
 安倍首相が訪米し、トランプに「50兆円投資する」と話したそうですが、予算教書には日本について一行も書いていません。また、1兆ドルのインフラ投資や減税も含め、全ての経済政策の予算の裏付けがはっきりしないので、ダウが下がりました。そういう中、米赤字国債を日本が引き受けるのはあり得る話です。また、シェールオイルが出たことでサウジアラビアは要らなくなったので、イラン・イラクと戦わせるかもしれません。ロシアは漁夫の利を得るかもしれませんが、中国は石油の暴騰で困ることになります。
 私の予測では、アメリカが新ドルを発行して10分の1の切り下げを実施すると思います。そうすれば、アメリカが世界にばらまいている負債が10分の1になるので、また50年間、アメリカの覇権が続くと考えていると思います。

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「千代田区の福祉の現状とボランティア活動推進の取り組みについて」

3月16日卓話要旨
千代田区社会福祉協議会 地域協働課長 梅澤 稔 氏
(岩﨑 俊治会員紹介)
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  千代田区の人口は平成29年が5万9788人で、平成24年から1万人以上増えています。しかし、世帯当たりの人数は1.78人で、一人暮らしの世帯やご夫婦のみの世帯が多いのが特徴です。また、65歳以上の高齢者の数はここ数年、横ばい状態ですが、75歳以上の後期高齢者が増えています。これらの方々に介護が必要になったとき、支えてくれる人が身近にいないのが千代田区の現状です。千代田区の世論調査では、町会や地域のボランティアによく参加している人が10%、何回か参加したことがある人が22%、参加したことはないが関心がある人が34%います。日々活動している方と連携しながら、参加したことがある方や関心がある方をボランティア活動に参加しやすくすることが私たちの仕事です。
 また、区民が力を入れてほしい政策の1位が高齢者施策(57%)ですが、介護保険制度は高齢者の増加でパンクし、サービスの利用を抑えようとしています。そして、地域包括ケアシステムを構築し、今後は地域の福祉関係者だけでなく、住民も参加した地域ケア会議を持って高齢者への生活支援サービスを充実しようとしています。つまり、要支援1と2の人は介護保険ではサービスを提供しない代わりに、地域で支えてほしいというわけです。また、特別養護老人ホームには要介護3以上でなければ入れないことも決めています。さらに、介護保険の財政が逼迫しているため、一定の所得がある人の自己負担を1割から2割とし、平成30年度からは3割にすると言っています。
 地域包括支援システムで自治体に委ねられたのは生活支援と介護予防で、実施主体は老人クラブ、自治会、ボランティア、NPOです。従来、ヘルパーが担っていた食事づくりや掃除を担うことが期待されています。他にも家に閉じこもりがちな人たちが集まる地域サロンの運営、安否確認や声掛け、外出の手伝い、買い物や調理、掃除などの家事支援なども期待されています。
 そして、国が地域にもう一つ期待しているのは、高齢者の社会参加です。千代田区社会福祉協議会では、「困りごと24」というサービスを始めました。高齢者のちょっとした困りごとを、地域の皆さまにお手伝いをしていだだく取り組みで、社協が高齢者と協力できる方の間に入って、おつなぎします。一番多いのは、電球や蛍光灯の交換です。30分程度で終わるような支援で、1回200円を協力者にお渡ししています。24時間365日、電話で依頼でき、夜間と休日は企業のコールセンターにお願いしています。
 もう一つは「介護保険サポーター・ポイント制度」です。65歳以上の方がボランティア活動をするとポイントが付き、そのポイントをお金で清算するもので、年間最大8000円をお渡ししています。現在約150人が活動し、年間70万~80万円の金額が出ています。
 区で現在行われているボランティア活動は、老人ホームで合唱を披露する、高齢者にネイルケアをする、花植えの手伝いをする、いきいきプラザ一番町の盆踊りの手伝いをする、施設の利用者と将棋をする、花見の手伝いをする、ハンドマッサージをするなどいろいろあります。人手不足の中、施設の職員は介護の業務で多忙なので、ボランティアの助けを借りながら、催し物を実施できています。他には、三崎町ふれあいサロンに集まる高齢者に、ボランティアの方が絵を描くサポートをしています。外神田にあるアート施設の一角では週に1回、ゲームや小物作りをしています。男性が活動するプログラムでは、そば打ちの練習があります。また、区民館での会食サービスや1食500円の弁当を自宅に届ける配食サービスなどは、高齢者が楽しみにしているサービスです。
 施設側から考えたボランティアの意義は、サービスの質の拡大、施設・団体への理解の拡大、ノーマライゼーションの推進などがあり、ボランティア側からすると、社会への参加、自己実現、より良い地域や社会の実現につながります。
 高齢者へのサービスのベースは介護保険サービスですが、その他に区独自のサービスや民間の事業者が提供する有料サービスがあります。しかし、これだけでは人の気持ちや生活を支えることができません。やはり地域の助け合い、ボランティアの活動がとても大事です。社会福祉協議会は地域の助け合いの活動を推進する団体であり、公共的なサービスを行う区役所と私どもの団体が連携することで、高齢者をトータルに支えることができると考えています。

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