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2019年5月29日 (水)

「いつでも開運、毎日が開運」

5月9日卓話要旨
宝生山八津御嶽神社 宮司(東京新宿RC) 山本 行徳 氏
(島田 隆之会員紹介)
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 私が神主を務める八津御嶽神社は、起源が800年以上前の鎌倉時代までさかのぼり、古来、豊かな人生を送るために自家成立という教えを掲げてきました。自家成立とは自分の家の成り立ちのことであり、家という単位が人の中心にあると説いてきました。その実現のためには、三宝(健の宝、財の宝、和の宝)のバランスが重要であるということが、当神社が現代に伝えている大切な教えです。
 その上で大切になるのが日々の祈りです。私は「あなたの祈りも大切だけど、私の祈りも大切」という考え方をモットーにしています。どんな宗教団体であっても、どんなお宮やお寺に参っていても、祈りは大切であり、神様に祈ることの大切さを共有し、手をつなぎ合いたいと思っています。
 ただ、私は神主なので、少なくとも家に神棚をお祀りしてほしいと考えています。各自の信じるところでお札を頂いて神棚を作り、少なくとも毎日お水をお供えします。お供えのときには、命の水であり自分の命であると思って祈ります。その祈りの心が大切なのです。さらに、今の思いを神様に聞いていただくためにも、それから自分の確認のためにも、言霊(言の葉)を出して祈ることで確度が高まると思います。
 われわれの時代は、何かをしようとすると、親たちが「罰が当たるよ」「神様が見ているよ」と教えてくれたものです。しかし、現代の親たちは、まず自分ありきであることが多く、そんな話をしてもほとんど通じません。世の中には、いつでも祈りの心を持っている人と、全く祈らずに自分だけを信じている人がいます。それぞれの人生ですから構いませんが、やはり誰かが見ているという意識を持つことによって、自分というものを一歩引いて歩むことができるのではないかという気持ちが、日々の祈りの心から表れてくるのではないかと思います。
 ここで一つ知っておいていただきたいのが柏手です。いつの時代からか、全国的に神社での柏手は二拍手になっていますが、柏手は本来、神様への合図なので、何回打っても構いません。関西では四拍手が多いですし、伊勢神宮では朝夕の食事前に八度拝という柏手を打っています。このように、二礼二拍手は定番ですが、それだけではないのです。
 また、日々の祈りのためには、ご先祖を祀ることも大切です。「うちは先祖なんてとんでもない」などと言う人こそ、そういう命の流れを断ち切らず、命の根を頂いていることを意識して、先祖祀りによって流れのしっかりした家を作ることが大切ではないかと思います。日々の中で、自分の活動を先祖がどう思っているかと考えるだけでも素晴らしいことなのです。さらにその上の親たち、そのまた上の親たちというふうに流れをくむことで、子どもたちもしっかりと命の流れを見ていけるのではないかと思います。
 私は「過去と未来を背負って現代を行く」という言葉が好きです。今だけがいいのではなく、過去があってそれが未来につながる、過去と未来を背負って我が道を行くという「中今(なかいま)」の思想です。
 先祖祀りについて強く提案したいことが二つあります。一つは、氏名(うじな)は一つだということです。女性の場合、実家の先祖を嫁ぎ先まで持ってくる人がいますが、嫁ぎ先の先祖に順応するので、実家に帰ったときに自分の命のもとにしっかりお参りすべきです。もう一つは、お墓についてです。通常、兄弟は同じお墓に入れませんが、仏壇が一緒になっているケースがあります。これでは霊的な混乱を招くので、氏名は一つにして祀るようにしてください。また、「先祖代々之御位牌」がないケースも多いのですが、それでは命の流れを途中から祀っているだけになるので、ぜひお作りください。
 加えて、会社や自宅の移動や転居をする場合、方位を意識することが大切です。そして移動した先の家相はどうなっているかを精査すると開運につながります。
 私は、「神は見てござる」という考え方が好きなのです。自分や会社が何かしようとしているとき、そういう心が一心に開けば、「四つのテスト」と同じことになっていくのではないかと思います。わがままを防ぎ、我欲を抑えることが祈りであり、先祖祀りであり、神詣りだと思います。神社の前を通ったら、せめて一礼ぐらいしてお通りいただくとよろしいのではないかと思います。

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「2020年オリンピック・パラリンピック東京大会がもたらすもの─スポーツを通じた人材育成と健康街づくり」

4月18日卓話要旨
参議院議員 橋本 聖子 氏(小林 勝義会員紹介)

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 私はこれまで7回、選手としてオリンピックに出場しました。現在は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会や日本オリンピック委員会など、オリンピック・パラリンピックに携わる仕事をライフワークとしています。
 私がオリンピックを目指したのは、東京五輪の開幕5日前に生まれ、五輪の聖火にちなんで「聖子」と命名されたからです。私は物心が付かない頃から父に、「おまえは五輪選手になるために生まれてきたんだよ」と言われて育ちました。父は牧場を営んでいたのですが、一生懸命に働くことが大自然の中で生きていく資格につながると教えられ、私が後に五輪選手を目指していく上で精神的に非常に大きな力になりました。
 幼少時代、私は遊びでスケートをしていたのですが、小学2年生の冬、自分の目で札幌冬季五輪を見たことがスケート競技を始めるきっかけになりました。名前の由来にもなった聖火を実際に見て、五輪を目指すしかないと思ったのです。
 ところが、小学3年生の終わりごろ、私は腎臓病を患い、2カ月間の入院生活を送ることになりました。それ以来、小学校時代はスポーツと無縁だったのですが、中学生になってスケートを再開し、高校2年のときには日本一になりました。しかし、それが落とし穴にもなりました。良い成績が出せていたので病気が治ったと思い、検査をやめてしまったのです。結果、高校3年の秋に腎臓病が再発し、即入院しました。オリンピックを諦めざるを得ない状況になったのですが、諦められない自分もいて、精神的に耐えられなくなり、私はストレス性呼吸筋不全症になってしまいました。この病気は、胸の筋肉が完全停止して自力で酸素を吸えなくなる病気です。原因はストレスですから、マインドコントロールやイメージトレーニングなどの治療を施してもらいながら、冷静な判断と自分自身を見つめられる能力を養って、何とか自分の力で酸素を吸えるまでに回復しました。
 しかしその治療の際に医療事故に遭い、今度はB型肝炎に感染してしまいました。私はこれら三つの病気と向き合いながら生きていくことを余儀なくされたのです。私はこのことがなければ五輪は1回でいいと思っていたのですが、入院中の苦しさや、病気の子どもたちとのリハビリ生活を思ったときに、頑張りたくても頑張れない人のためにどれだけ力を尽くせるか、試されていると思うことで、逆に自分を楽にしてあげることができました。そして、病気と向き合いながら生きてきたことで、私の中から怒りというものが全くなくなりました。このことは政治の世界に入ってからも非常に役立っていて、どんな状況でも常に冷静にいられるのです。これは体が不自由だったからこそ備えることができた、一つの大きな武器だと思っています。
 私がアスリートだったころ、あらゆる先進的なスポーツ医科学を駆使して選手を育てている国を視察し、もし日本が同じような環境を整えたなら、必ず躍進出きるという確信を持っていました。当時の日本には国立のナショナルトレーニングセンターのようなものはなかったのですが、私が政治の世界に入ってから十数年たってようやく実現し、今の選手たちの活躍に結び付けることができたと思っています。
 私は、日本国民がオリンピック・パラリンピックのことをまだまだイベントとして考えていることをとても心配しています。一過性のもので終わらせるのであれば、どの国でやっても同じです。成熟した国家・都市として他に例を見ないオリンピック・パラリンピックを展開し、せっかく世界が注目してくれる2020年を、再び日本が世界のトップランナーとなって心豊かで持続可能な社会をつくり上げるためのスタートラインにするべきだと思っています。
 いよいよ来年、東京オリンピック・パラリンピックを迎えます。健康志向が高まる中、スポーツを中心に医療・福祉・介護や芸術・文化、教育、地場産業に加えて、健康産業や観光産業など新たな産業市場をしっかりとつくり上げる準備が大切だと思います。
昨年、入管法が改正され、外国人労働者の人口が今後急激に増えていくことが予想されます。また、引きこもりの問題や女性活躍社会の実現についても、まだまだ課題があります。2020年を一つの節目としてもう一度原点に帰り、素晴らしい日本の国を皆さんと共に創出できるように、しっかりと行く末を見ながら頑張っていかなければならないと私は思っています。

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「生涯現役時代を支えるお口の健康について」

3月28日卓話要旨
ライオン(株) 相談役 (東京RC) 藤重 貞慶 氏
(島田 隆之会員紹介)
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 今は、人生100年時代といわれます。日本人の平均寿命はこの100年間で、44歳から84歳へと40年も延びました。100歳以上の高齢者数も、1963年は153人でしたが、昨年9月1日現在で6万9785人に上り、2050年には68万人になると見込まれています。
 一方で、人生の長さだけでなく、人生の質(Quality of Life)がとても重要になっています。人生の質を測る指標の一つに、健康寿命という考え方があります。健康寿命はWHO(世界保健機構)が提唱している指標で、健康で自立した生活が送ることができ、日常生活に制限のない期間のことです。つまり、平均寿命と健康寿命の差が日常生活に制限のある期間になるわけですが、2016年時点で日本人男性は8.84年、女性は12.34年となっています。このことから、最近では平均寿命だけでなく健康寿命を延ばすことがとても重要とされています。
 読売新聞の調査によると、100歳以上の方の楽しみは、1位が食べること、2位が家族との語らい、3位が寝ること、4位が友人との談話でした。このうち三つがお口と関係しており、お口の健康が100歳以上の方々の楽しみを支えていることになります。
 ライオンは1891年に創業し、100年以上にわたって日本人のお口の健康を守ってきました。社名の由来は、「獅子印ライオン歯磨」という商品名です。販売価格は現在の貨幣価値で約600円と高く、当時歯を磨く習慣がなかった日本人に歯磨きの習慣を付けてもらうために、ライオンは大変な努力をしました。1913年からの「ライオン講演会」に始まり、現在でも保育園や学校での歯科保健活動、小学生歯みがき大会、母子歯科保健活動、産業歯科保健活動などさまざまな活動を続けています。これらの活動やフッ素入り歯磨き剤の普及により、12歳児の虫歯経験歯数は、1985年に4.63本だったのが2017年は0.82本まで激減しました。一方、最近は歯周病患者が増えており、歯周病が全身のさまざまな病気に関わっていることが明らかになってきました。
 歯は健康にとっていかに大切かが分かるさまざまな研究や調査があります。歯の数が減ると認知症になりやすいとか、歯がほとんどない人で義歯を使用していない人は、使用している人と比較して認知症の発症リスクが2倍になるといわれています。また、歯を失って、かつ義歯を使わなければ転倒リスクが2.5倍になるとか、残存歯が少ないほど死亡リスクが高いという報告もあります。
 自分の歯を80歳で20本保とうという「『8020』運動」があります。20本あれば何でもよく食べることができるので、20本というのはとても大切な指標です。仮に自分の歯でなくても、入れ歯でもインプラントでもいいので、かむ機能を持つ歯を20本以上持つことが人生の質を高める上で大切です。
 人間の楽しみの一つである「よく食べること」は、「何でもよく食べること」と「よくかんで食べること」の二つが大事になります。人間の歯は上下左右に8本ずつ、全部で32本あり、その8本の内訳を見ると、肉を引き裂く犬歯が1本、野菜をかみちぎる門歯が2本、穀物をすりつぶす臼歯が5本あります。このことから、人間にとって最も適した食性は、肉が1、野菜が2、穀物が5になります。また、一口30回よくかんで、唾液とよく混ぜて飲み込むことが大切です。よくかむことで血流が良くなり、認知症予防にもなりますし、唾液には発がん性物質を抑制する効果があるからです。もう一つの人間の楽しみである「よく話すこと」は、人間を人間らしくしている最大のポイントであり、人生の質を高め、保つことができます。歯がなくなると発音が明瞭でなくなり、話すことが億劫になります。話すことは人間の心の健康にとってとても大切なことです。
 歯は年齢とともに減っていくように思われますが、実は直接的な関係は強くありません。歯がなくなる原因の42%は歯周病、32%は虫歯で、実に約75%が毎日のオーラルケアで防げます。大事なことは治療ではなく、予防歯科の実践です。つまり、歯科医師による「プロケア」と、歯科医師の指導に基づく「セルフケア」によって、口内トラブルを未然に防ぐことです。自分の歯磨きだけでは汚れはなかなか取り切れないので、プロとセルフの両方のケアが大切なのです。正しいオーラルケアで皆さんの健康寿命が延び、生涯現役で生活が充実することを願っています。

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「我が国の進むべき道」

3月14日卓話要旨
衆議院議員 石破 茂 氏
(野村 憲弘会員紹介)
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これからの日本は、サステナブル(持続可能)な国なのか、インデペンデント(自立的)な国なのかが問われているのだろうと思っています。日本の人口は現在の1億2700万人から、2100年には5200万人に減ると推計されています。しかも、高齢になるほど人口が増えていく構造で、これでは社会を支えられません。人口が減っていくのは、結婚する人が大幅に減り、生まれてくる人が少なくなったからです。しかし、成人男女の8割は結婚したいと考えています。それは、景気が良くなったといわれる一方で、年収186万円以下の人が929万人いるというふうに、持てる層と持たざる層の二極分化を起こしているからだと思います。グローバリズムとはそういうもので、国家間の格差は縮まりますが、安い国の賃金に合わせるので、貧しい人はどんどん貧しくなっていくのです。
 都道府県で婚姻率が最も高いのは断トツで東京都ですが、出生率が最も低いのも東京都です。こういう状態が続くと、これから人口は急激に減っていき、社会保障が持たないことになります。長生きしたのはいいけれど、医療も介護も受けられない、年金ももらえないような国はつくってはならないわけで、単に消費税率を上げればいいという話ではありません。消費税は人口が伸びて、経済も伸びて、格差がそれほどないことを前提に設計されている制度なので、人口が急減し、経済がそれほど伸びず、格差がかなり固定化されている状況で果たす役割は、今までと異なると思います。本質的な話はそこにあると思っています。
 食料やエネルギーを作り、出生率も高い地方が滅んで、食料やエネルギーを作らず、出生率も最低の東京だけが残る日本は国家としてあり得ないと思います。東京は日本を引っ張っていかなければならないのですが、サステナブルかというと決してそうではありません。首都直下型地震が起これば東京に相当の負荷が掛かるでしょう。また、昭和30~45年のたった15年間に日本中の地方から500万人が移住し、急に若くなった首都圏では、これから必ずその逆のことが起こります。そうなると、医療介護の持続性が問われます。地方がどんどん衰退し、東京に相当な負荷が掛かる状況を、日本の終わりと言わずに何と言うのでしょうか。それに答えを出すために、自民・公明両党による1強体制はあるはずです。この国はこれまで面倒なことは先送りする文化でやってきました。しかし、社会の仕組みや国際環境が激変する中で、これからは先送ると次の時代に破壊的な負担がのしかかるということを認識すべきだと思います。
 日本の繁栄を支えた前提は冷戦構造でした。戦争が起こる要因である領土、宗教、民族、政治体制、経済間格差、これらが冷戦期は米ソの力が均衡していたので、顕在化しませんでした。ソ連が崩壊して以降、戦争や紛争が起こるようになったのはある意味必然だと思います。力の均衡を再び確保していかなければならない中で、日本は安全保障に正面から向き合わずにきました。
 憲法9条2項は戦力不保持を定めています。憲法改正の議論でも、安倍総理は、「陸海空の自衛隊は必要最小限度の組織で『戦力』にあたらず、軍隊ではない」という従来の説明を踏襲されていますが、「必要最小限度」は変化する基準です。本当に今後もこの条文を維持するのかというのが、憲法を巡る私と安倍総理の相違点です。やはり本質から目をそらしていたら、いつまでたってもこの国は変わらないと思います。「交戦権を認めない」といっても、日本に手をかけようとする国は交戦権をフルに行使するので、抑止力を持ち得るとは思えません。私たち国会議員は、「この国をどうしますか」と国民に正面から問い掛けるために仕事をしているのだと考えています。
 国民が政治家を信用している割合は高くないということは自覚しています。しかし、政治家が「これを言っても票が減るだけだから言うのをやめよう」というふうに、国民を信用していないのに国民から信用してもらおうなどと考えない方がいいと思います。問題を先送りにするのはやめて、この国のために何を語らなければならないかということを政治家がきちんと考え、正面から有権者に問うことだと思います。民主主義というのは、できる限り多くの人が参加して、有権者に正しい情報が与えられなければ機能しません。誰がやっても一緒と思い始めたときに、この国の民主主義は崩れていくと思います。

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