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2019年10月 9日 (水)

「帰国報告」

9月5日卓話要旨
青少年派遣学生 川島 由楓 さん
(地区青少年委員 中島 英嗣会員紹介)


 私はフランスのアノネーという町で生活しました。熱気球で有名な町で、至る所で気球を目にしました。自然が豊かで美しく、町の人もとても親切でした。リヨンには週末、友達やホストファミリーと一緒に何度も訪れ、フランスの伝統的な家庭料理を提供するお店「ブション」にも行きました。フランス人は食べることが好きで、週末は2時間ぐらいかけて昼食を取ります。夕食の前にはアペロといって、お酒やお菓子、おつまみを食べ、9時ごろから夕食となるので、食事の時間がとても長く感じました。しかし、この時間こそ家族や友人とのコミュニケーションの場であり、食がみんなをつないでいるのだと思いました。10カ月間、生活して分かったことは、フランス人はオーガニックを選ぶ人が多いということです。有機農産物や有機加工食品のことをBIOといい、スーパーにはBIOの食品が並んでいました。
 私は3軒のホストファミリーにお世話になりました。第1ホストファミリーは空港に着くと温かく迎えてくれ、私のことを本当の娘のようにかわいがってくださいました。クリスマス前にはパリに連れて行っていただき、夢のような時間を過ごしました。ホストファミリーと一緒に祝うクリスマスはとてもすてきな時間で、プレゼントも本当の家族のようにたくさん頂きました。
 第2ホストファミリーには南フランスのマルセイユやグルノーブル、サンテティエンヌへ連れて行っていただきました。すてきなコテージに親戚が集まり、6日間毎日スキーをしました。アルプス山脈でスキーをするなんて全く想像もしていませんでした。山頂からの景色は瞬きするのももったいないくらいの絶景でした。ホストマザーが風邪を引いたとき、私がミネストローネとタルティフレットを作ると、とても喜んでいました。ホストマザーとはすっかり仲良しになり、夕食後は毎日おしゃべりをし、フランス語もたくさん教えてもらいました。
 第3ホストファミリーとは、エクサンプロヴァンスやロクシタン発祥の地マノスクに行きました。一緒におすしやギョーザを作ってコミュニケーションが深まり、仲良くなれました。先祖は気球を発明した人だというホストファザーが運転する気球で、1時間ほどアノネーの町を飛行し、フランスの食文化はこの素晴らしい雄大な自然の豊かさから生み出されたのだと改めて実感しました。
 フランスの学校は休日が多い代わりに1日が長く、9時間目まであり、午後6時に終わることも多々ありました。「芸は身を助ける」といいますが、私が友達に筆で色紙に名前を書いたことがきっかけで、書道ブームが起きました。授業の合間にもクラスメートから「書いて」と頼まれ、書道をきっかけに友達の輪を広げることができました。
 私は経済系の大学を志望する人のクラスにいて、他の生徒と同様、日本でいうセンター試験のようなものを年度末に受験しました。みんなの将来が懸かっているので迷惑はかけられないと思って、私も頑張りました。私たちは3人グループで15分ほどプレゼンし、チームで一つのプロジェクトを成功させるにはどうしたらいいかを学びました。
 また、担任の先生に、日本とフランスの違いについてプレゼンをしてほしいと前日に頼まれ、それをフランス語で行うことにしたのですが、たくさんのクラスメートが真剣に寄り添ってくれました。その凝縮された時間は貴重な思い出となり、持つべきものは友だ、自分の頑張り次第で変われるということを学びました。
 4月の初め、さまざまなアーティストが集まって、町の人に作品を買ってもらい、そのお金の一部を病気の子どもに寄付するチャリティイベントがありました。私は浴衣を着て書道パフォーマンスをし、1作品15~40ユーロで15作品ほど買ってもらいました。感謝の気持ちを込めて全額寄付しましたが、このイベントは異国の地で無力感を抱いていた私に勇気とやる気を与えてくれました。
 私のホストロータリークラブには、私を含め3人の留学生がいました。地区には60人ほどのインバウンズがいました。日本人は私だけだったので最初はとても不安でしたが、下手でも伝えたいという気持ちがあれば仲良くなれることを知りました。今後はもっと多くの人とコミュニケーションを積極的にとり、自分の世界を広げていきたいと思います。今後はこの経験を生かして社会貢献を行い、恩返しをしたいと思います。

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