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2020年11月17日 (火)

「親子はねやすめ活動報告」

10月22日卓話要旨
宮地 浩太 会員(株式会社東京洋紙店)
(特定非営利活動法人 親子はねやすめ 代表理事)

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 卓話にお招き頂き誠にありがとうございました。卓話の際にお話した内容を補足しながら、10月26日(月)にご家族の要望で実施致しましたホームコンサートの様子を、僅かではございますが、感謝の気持ちを込めてご報告申し上げたいと存じます。
 新しく入会された皆様に活動6年間を振り返ることで団体を紹介させて頂きました。医療的ケアの必要なお子さんを持つご家族は、お子さんの介護で四六時中休む暇のない生活をしておられ、また「死んでしまうかもしれない」という強い緊張感の中で、日々を過ごしています。そこには社会からの孤立感が生じやすく、ご家族が疲弊しやすい環境下にあると言えます。
私たち「親子はねやすめ」は、そんな家族に生きる勇気、社会との結びつき、ひと時の休息を提供しご家族に寄り添う団体です。主に3つの活動を実施しております。一つ目は、複数のご家族をお誘いし、旅行にご案内する活動です。お連れする医療的ケアの必要なお子さんの状態を熟知する医療ボランティアさんにも参加頂き、親御さんから日々の介護を旅先にて開放します。2014年から始めこれまでに実施9回、26組のご家族、合計119名を案内しました。
二つ目は、医療的ケアの必要なお子さんのきょうだい児向けの企画を実施しております。日頃親御さんは、介護に忙しく、きょうだい児の相手をしてあげられません。甘えたいのに甘えられず、幼少時期から寂しい時間を過ごしています。そこで、大根堀り、スキー、海水浴、餅つき、その他多数企画を実施しました。実施12回、お子さん延べ101名が参加されています。
そして三つ目の活動は、医療的ケアの必要なお子さんも含め家族そろって日帰りお出かけ企画、演奏会やバーベキュー等々、東北仙台では茶話会も実施しました。実施25回、1,100名以上に参加頂きました。  
しかし現在、コロナ禍においては外出企画を打ち出すことができず、本年2月の餅つき&原木椎茸狩りのイベントを最後に年度内企画中止、4月以降予定していた活動もこの状況が落ち着くまで延期せざるを得ないこととなりました。ご家族に寄り添う活動を諦めてはならない、何らかの形で家族に寄り添うことを考えようということで、オンライン(ZOOMを利用)で家族に非接触の形でお会いし、会話し、ミニコンサートを届けることを開始。5月より始めたこの活動は、月に1回午前・午後の部とし、合計23家族と1施設、83名の参加者となっております。4番目の活動として継続する予定です。そして、ご家族からの強い要望に対して寄り添う活動を5つ目の活動として位置づけようとしています。以前も団体として経験を持つのですが、このコロナ禍において2組のご家族から要望を頂きました。いずれも重い病気と闘い、限りある命の中で残された時間を少しでも充実させたいというものです。 
東京神田ロータリークラブのご寄付によって実施致しましたホームコンサートを写真とともにご報告致します。9月にお子さんが大好きであった電車に乗せてあげたいとの要望があり実施に向けて準備して参りましたが、実施前日にお子さんが高熱を出し1週間延期となり、延期した当日も朝の時点で、やはりコンデションが整わないとの連絡があり延期、そして3度目も同じく実施することができませんでした。日々進行する病に諦めざるを得ないのかと。そこで、外出は諦め、ホームコンサートを提案したところ、親御さんが大変喜んでくださり実施する運びとなりました。ハロウィンに近いということで、提案当日よりお母さまがお子さんのために部屋を飾り付けたことを、担当看護師より聞かされました。専門的知識のない我々にとっては、ただただその日を迎えることができることを祈るばかり。 
そして10月26日当日、コロナ禍でご親戚、お子さんの友達とも会うことが叶わない中、お父さんがオンラインでお子さんと共にコンサートをみなで楽しもうと、準備頂いておりました。演奏は、親子はねやすめの活動をよく理解いただいている、クラリネット奏者の田中正敏氏と教え子である添石紗静さん。お子さんが好きだった曲を含めて、40分の演奏を届けることができました。
東京神田ロータリークラブの皆様のお力をお借りしご家族のご希望に答えることができました。心より感謝申し上げます。引き続きご声援のほどよろしくお願い申し上げます。

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2020年11月 9日 (月)

「 米山月間に因んで 」

10月15日卓話要旨
米山奨学生  田 勝圭 さん

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 2019年度米山奨学生、明治大学4年生の田 勝圭 (ジョン スンギュ)と申します。専攻は政治経済学部の政治学科で、経済学系列の武田巧ゼミに所属し、主に経済政策を研究しています。第1に、卒業論文の着眼点と枠組みを話させていただきます。第2に、4年間の日本留学の振り返りついてご報告致します。
改めて私は韓国生まれ、首都ソウル育ちの留学生です。韓国で高校を卒業後、兵役を終え、2017年に明治大学に入学、昨年2019年4月に米山奨学生としてご採用頂きました。最近凝っている趣味は様々ですが、中でも作詞作曲についてはカウンセラーの髙柳さんとも共通の趣味で、ひとかたならぬご縁を感じています。
 早速ですが、私の卒業論文のテーマは、「新日本改革DX(デジタル トランスフォーメーション:以下、DX)」です。 DXとは、社会をデジタル化させて新たな価値を見出し、イノベーション向上に取り組むことです。ここで韓国の現状を申し上げますと、日本と似たような変化が見受けられます。少子高齢化が進み、最近は多文化支援政策に積極的です。「アジアの四匹の龍」と呼ばれる急激な経済成長、一方で世界唯一の分断国家・青年失業者百万人突破・年金の負債・人手不足という光と影。日本と韓国は非常に多くの共通課題を抱えています。
したがって私は、所属するゼミの研究テーマでもある「グローバル化が進む中で日本経済をいかに元気にするか」を総論に、コロナ禍、人口減少、少子高齢化、経済の長期低迷、マンネリ化改善化や労働生産性の向上のための新たな技術革新など6つの各論を考えました。中でも、日本経済最大の課題と言えるデフレスパイラルを引き起こす問題点として着目したのが、日本社会や企業のマンネリ化と生産性低下です。どうすれば日本社会の技術革新枯渇に対応できるか、労働生産性を向上させ、日本経済に活力を吹き込めるだろうかと考えた時、韓国の事例を鑑み、一つのヒントが浮かびました。1990年代、アジア通貨危機を経験した韓国には社会を復興させる特段の措置が不可欠でした。資源も人材もなく、育成できる産業が限られている中、当時の金大中大統領は、Microsoftビル・ゲイツ氏Softbank孫正義氏を招き三者座談会を行い、彼らの助言を元にIT化を決断し、それと共に生産性が飛躍的に向上しました。特に2010年代以降、肌で実感した変化としてキャッシュレス化が挙げられます。今や多くの韓国人は財布やカードを持たないほどフィンテックが一般化しています。
卒業論文の枠組みは、日本の30年計画を立て「生産性を向上させるためにはDXを進め技術革新の枯渇に対応しなければならない」という結論を導くもので、経済産業省が2018年に発表した国書に韓国や他国の成功事例を加味して提言したいのです。
 次に、神田ロータリークラブの皆さんに出会うことができた感謝の気持ちを込めて日本留学生活を振り返ります。大学1年生の頃は、学業と部活そして憧れていたカフェでのアルバイトに邁進。ある程度日本社会に溶け込めるようになりましたが、最も大変な時期でもあり、不慣れな日本生活、日本人学生との心理的な壁から「韓国人留学生のジョンではなく明治大学のジョンとして日本と韓国の架け橋になりたい」という、漠然とした夢を感じていました。 続いて大学2年の約1年間、駐日韓国大使館で、民間外交官のプログラムを経験し日韓の外交行事に参加、民間交流の促進に取り組み、最終的に活動優秀を受賞しました。
又、2018年末に米山奨学生採用の結果を頂いた時には嬉しくて部屋で一人嬉し泣き、韓国の両親にも報告しました。3年生になり同期より早くから就職活動を開始、学業では単位を最大限に取りつつディベートを伴うゼミも選択、さらにオリンピックボランティアに参加など。全力を尽くしました。最も忙しい時期、かつ、神田ロータリークラブの皆さんに出会えたことで最も安定した時期にもなりました。皆様は日本における父母のような存在です。就職活動スランプの時期には、髙柳さんに立ち直るきっかけを頂きました。
以前は社会貢献と言えば国際開発、国際協力、グローバルコンサルティング等と、派手な言葉にしか考えられませんでした。しかし、就職活動をする中、私を受け入れて下さった日本社会への感謝を忘れず、周りを明るくさせて周囲の環境を少しずつ変化させていくことも長期的には日本社会への貢献に繋がるのではないかと感じました。
皆様との出会いと絆に心より感謝致します。今後ともキャリアステップを経て日韓社会に貢献できる人材になるため、絶え間なく切磋琢磨してゆく覚悟です。

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