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2020年11月 9日 (月)

「 米山月間に因んで 」

10月15日卓話要旨
米山奨学生  田 勝圭 さん

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 2019年度米山奨学生、明治大学4年生の田 勝圭 (ジョン スンギュ)と申します。専攻は政治経済学部の政治学科で、経済学系列の武田巧ゼミに所属し、主に経済政策を研究しています。第1に、卒業論文の着眼点と枠組みを話させていただきます。第2に、4年間の日本留学の振り返りついてご報告致します。
改めて私は韓国生まれ、首都ソウル育ちの留学生です。韓国で高校を卒業後、兵役を終え、2017年に明治大学に入学、昨年2019年4月に米山奨学生としてご採用頂きました。最近凝っている趣味は様々ですが、中でも作詞作曲についてはカウンセラーの髙柳さんとも共通の趣味で、ひとかたならぬご縁を感じています。
 早速ですが、私の卒業論文のテーマは、「新日本改革DX(デジタル トランスフォーメーション:以下、DX)」です。 DXとは、社会をデジタル化させて新たな価値を見出し、イノベーション向上に取り組むことです。ここで韓国の現状を申し上げますと、日本と似たような変化が見受けられます。少子高齢化が進み、最近は多文化支援政策に積極的です。「アジアの四匹の龍」と呼ばれる急激な経済成長、一方で世界唯一の分断国家・青年失業者百万人突破・年金の負債・人手不足という光と影。日本と韓国は非常に多くの共通課題を抱えています。
したがって私は、所属するゼミの研究テーマでもある「グローバル化が進む中で日本経済をいかに元気にするか」を総論に、コロナ禍、人口減少、少子高齢化、経済の長期低迷、マンネリ化改善化や労働生産性の向上のための新たな技術革新など6つの各論を考えました。中でも、日本経済最大の課題と言えるデフレスパイラルを引き起こす問題点として着目したのが、日本社会や企業のマンネリ化と生産性低下です。どうすれば日本社会の技術革新枯渇に対応できるか、労働生産性を向上させ、日本経済に活力を吹き込めるだろうかと考えた時、韓国の事例を鑑み、一つのヒントが浮かびました。1990年代、アジア通貨危機を経験した韓国には社会を復興させる特段の措置が不可欠でした。資源も人材もなく、育成できる産業が限られている中、当時の金大中大統領は、Microsoftビル・ゲイツ氏Softbank孫正義氏を招き三者座談会を行い、彼らの助言を元にIT化を決断し、それと共に生産性が飛躍的に向上しました。特に2010年代以降、肌で実感した変化としてキャッシュレス化が挙げられます。今や多くの韓国人は財布やカードを持たないほどフィンテックが一般化しています。
卒業論文の枠組みは、日本の30年計画を立て「生産性を向上させるためにはDXを進め技術革新の枯渇に対応しなければならない」という結論を導くもので、経済産業省が2018年に発表した国書に韓国や他国の成功事例を加味して提言したいのです。
 次に、神田ロータリークラブの皆さんに出会うことができた感謝の気持ちを込めて日本留学生活を振り返ります。大学1年生の頃は、学業と部活そして憧れていたカフェでのアルバイトに邁進。ある程度日本社会に溶け込めるようになりましたが、最も大変な時期でもあり、不慣れな日本生活、日本人学生との心理的な壁から「韓国人留学生のジョンではなく明治大学のジョンとして日本と韓国の架け橋になりたい」という、漠然とした夢を感じていました。 続いて大学2年の約1年間、駐日韓国大使館で、民間外交官のプログラムを経験し日韓の外交行事に参加、民間交流の促進に取り組み、最終的に活動優秀を受賞しました。
又、2018年末に米山奨学生採用の結果を頂いた時には嬉しくて部屋で一人嬉し泣き、韓国の両親にも報告しました。3年生になり同期より早くから就職活動を開始、学業では単位を最大限に取りつつディベートを伴うゼミも選択、さらにオリンピックボランティアに参加など。全力を尽くしました。最も忙しい時期、かつ、神田ロータリークラブの皆さんに出会えたことで最も安定した時期にもなりました。皆様は日本における父母のような存在です。就職活動スランプの時期には、髙柳さんに立ち直るきっかけを頂きました。
以前は社会貢献と言えば国際開発、国際協力、グローバルコンサルティング等と、派手な言葉にしか考えられませんでした。しかし、就職活動をする中、私を受け入れて下さった日本社会への感謝を忘れず、周りを明るくさせて周囲の環境を少しずつ変化させていくことも長期的には日本社会への貢献に繋がるのではないかと感じました。
皆様との出会いと絆に心より感謝致します。今後ともキャリアステップを経て日韓社会に貢献できる人材になるため、絶え間なく切磋琢磨してゆく覚悟です。

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